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厚木にある土建屋さんの社長のプライベートな日々
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今日のニュースで、最低賃金引き上げの事、やっていました。
最低賃金:6円引き上げ

この事はずいぶん前からいろんな議論が起こってます。
最低時給を1,000円以上にしろ!
まず、これは今でもデフレやら、国等の借金やらで不景気の日本経済をもっとダメにしちゃうでしょうね。
ある米国の博士が書いた本を以前に読んだのですが、どこの国でも出来る単純労働は、世界で同一の労働費になってくるという・・
ってことは、世界一高い(相対的にね)日本の労働費は安い国の労働費と競争なんです!
単純に、100均で売っている物の2/3は日本で作れないでしょう?
ってか、作ったところで100円で売れない。そういう事なんです。
どこかの貧しい国の人が時給1円で働いている・・そこに1,000円(実に1,000倍)の人達が彼らの1,000倍働くかというと、そうでもないはず。
更に言うと、最低賃金ですから、何も資格が無く、経験も無い人がこれやってって言われて出来る仕事な訳です。
それが所謂「フラット化する世界」なんですね。

次の問題は、生活保護との逆ザヤ問題。
ってか、生活保護貰っている方が稼ぎが良いと。
でも、実際仕事が無いからなんて貰いに行くと、ほとんどの場合却下らしいです。
まあ、そんなに甘くないと。しかしながら今生活保護を貰っている世帯はウナギ登り!
北海道では確か、5世帯に1世帯は何らかの保護を貰っている世帯との統計もあるくらいです。

更に進むと、ベーシックインカムなんて議論が出てきます。
これは、一定のお金を全国民に手当として払っちゃおうと。
もしやるとしたら、財源の問題と、勤労意欲の低下のWパンチの問題が出てきますよね!
んで、せいぜい貰えるのがおそらく5万くらいなのかな・・?
すると、生活保護を必要とする世帯には増額で対処するのか。
だとしたら、今でも働いている世帯との収入の逆ザヤが起きているのにたぶんもっと起きますよね。
だって、これを制度としたら、その分企業は給料を減らそうとする訳でしょ?
何故かというと、財源のためにその分を法人税かなんかの増税でむしり取ろうとするはずなんですから!
そうすると、むしろ会社は出し惜しみする⇒更に働く気を無くす、の負の完全スパイラルが一丁上がりですよ。

ちょっと今僕の仕事にまで話を戻します。
公共事業は積算と言いまして、見積りの方法が会社それぞれではなく、役所の基準(単価も含め。ここ重要です)で行うのです。
今は、その積算から出た答え(これを設計金額と言います)そこからその自治体の制度で最低金額(無い自治体もあります)を算出し入札します。

そこで使われている単価。
これは、建設物価や積算資料とかそういう本がありまして、その調査団体が毎月発行しています。
普通に本屋さんで売っています。
単価・・
普通作業員の単価は神奈川で14,500円/人です。
これは調査という名目で国交省が業者へ賃金台帳を提出させるのです。
まあ、これもひどい話ですが、単価と言う名の労務費はこの金額です。
これは日当の平均値ではありません。当然ですよね。人を雇うにはいろいろ見えない経費がかかります。
だいたい、今の日当の相場は資格がない作業員で9,000円~10,000円でしょう。
じゃあ、20日働いて20万。
必死に肉体労働してここから税金やら保険やら引かれて、手取りが今の大卒の初任給くらいなら、誰もやらないでしょ?
今はそういう所まで行きついてしまいました。

それでは、公共工事だし、20,000円/人を払いましょう!となった場合。
まあ、一人当たりの給料は変わらず、企業が儲けを貯めるだけでしょうね。
じゃあ、工事量を増やす!
これも借金ばかりの自治体には厳しいしですよね。

するとね、生活保護を貰ってた方が、働かなくてもいい上に少なくとも建設作業員より良い生活出来るんですよ!!
これは、深い闇です。
今の風潮は貰えるもんは貰っとけですから。
こないだ書いた、恵んでもらうのは恥なんて日本の美徳はすでに風前の灯ってやつです。

何も持たない人。
自己責任と言えば聞こえがいいですが、彼ら生きるために何をさせる(してもらう)のか?
そこにスポットを当てて考えないと、先がひどく暗い感じがしてなりません。
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プロフィール
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osanai
年齢:
50
性別:
男性
誕生日:
1974/01/06
職業:
自営
趣味:
いろいろ
自己紹介:
お仕事とは別のプライベートな事、思った事、感じた事をツラツラっと書いていきます。
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